中学校武道必修化特設ページ

中学校武道必修化の取り組み

文部科学省・スポーツ庁の取り組み

 文部科学省・スポーツ庁では、全国の中学校で武道の授業が安全かつ円滑に実施されるよう、武道場の整備、指導者の確保、備品・設備の充実等の各種取り組みが行われています。

学校体育の充実(文部科学省サイト)
武道・ダンス必修化(スポーツ庁サイト)
武道等指導充実・資質向上支援事業(スポーツ庁サイト)

 また、武道団体、教育委員会等への安全対策に関する通知(注1)や、武道場の整備、指導者の育成、用具整備を三本柱にした安全な武道授業実施の方策(注2、3)をたてています。

(注1)学校等の柔道における安全指導について(文部科学省サイト)
(注2)中学校武道・ダンスの必修化に向けた条件整備(文部科学省サイト)
(注3)武道必修化に伴う柔道の安全管理の徹底について(文部科学省サイト)

日本武道館の取り組み

 日本武道館は昭和39年(1964)の開館以来、一貫して「学校武道必修化」の運動を推し進めてきました。日本武道館開館から中学校武道必修化実現までの取り組みの概要は、次のとおりです。

昭和39年(1964) 10月3日 日本武道館開館。正力松太郎初代会長が、「柔道、剣道その他の武道を学校正科必修とする」ことを創建目的の一つに掲げる。
昭和56年(1981) 2月18日 第1回武道振興大会で松前重義日本武道館第4代会長・日本武道協議会初代会長が「武道を学校体育科目として位置づけること」を明記した大会決議を採択、田中龍夫文部大臣へ手渡す。以来、継続して学校武道の充実を要望
昭和61年(1986) 10月23日 日本武道館・江﨑真澄理事長、坂本三十次常任理事はじめ各武道団体役員が、「『格技』を『武道』へ名称変更、武道の実施時間数増加」など学校教育での武道推進を塩川正十郎文部大臣へ陳情。
平成元年(1989) 3月 ※中学校・高等学校学習指導要領改訂。「格技」から「武道」へ名称変更
平成19年(2007) 2月27日 塩川正十郎日本武道館第7代会長・日本武道協議会会長が安倍晋三内閣総理大臣へ、「武道を中学校・高等学校の必修正課として位置づけること」を求める請願書を手渡す。
平成19年(2007) 11月 ※中央教育審議会・初等中等教育分科会教育課程部会「審議のまとめ」発表。
中学校武道必修化実施の方針が示される
平成20年(2008) 3月 ※中学校学習指導要領が改訂・告示。中学校武道必修化が正式決定

より詳しい内容は、こちらをご覧ください。
日本武道館・日本武道協議会の中学校武道必修化への取り組み(PDF)

 日本武道館は、武道指導者の資質と指導力の向上を目的とする「全国武道指導者研修会」(国庫補助事業)や「地域社会武道指導者研修会(中学校武道必修化特化型)」(国庫補助事業)を、文部科学省・スポーツ庁、武道関係諸団体と協力して開催しています。
 また、各武道種目の特性を踏まえたよりよい武道授業が実施できるよう、指導法の研究を目的とした「中学校武道授業指導法研究事業」を武道9団体と協力して実施するなど、中学校武道必修化に対応した各種事業を実施しています。
 日本武道館が発行する武道総合誌・月刊「武道」では、中学校武道授業の充実に向けて、現場指導者の役に立つ企画を毎月連載しています。

全国武道指導者研修会(武道館サイト)
地域社会武道指導者研修会(中学校武道必修化特化型)(武道館サイト)
中学校武道授業指導法研究事業(武道館サイト)
月刊「武道」武道授業関連情報(武道館サイト)

日本武道協議会の取り組み

 日本武道協議会は、我が国伝統の武道を広く盛んにするため、国内を統括する各武道連盟9団体と日本武道館の計10団体が一致協力し、共同の目的に対して大同団結を図るべく、昭和52年4月に設立されました。以来、加盟団体相互の連絡・協調・親和をはかり、武道振興に力を注ぎ、特に青少年の育成に力を尽くしています。
 日本武道協議会は、次の武道10団体で組織されています。

  • (公財)全日本柔道連盟
  • (公財)全日本剣道連盟
  • (公財)全日本弓道連盟
  • (公財)日本相撲連盟
  • (公財)全日本空手道連盟
  • (公財)合気会
  • (一財)少林寺拳法連盟
  • (公財)全日本なぎなた連盟
  • (公社)全日本銃剣道連盟
  • (公財)日本武道館

◎「武道の理念」制定
 日本武道協議会では、中学校武道必修化の充実に向けて、武道の特性、種目名、目的を明記した「武道の理念」を平成20年10月に制定し、文部科学省に提出しました。

武道の理念 武道は、武士道の伝統に由来する我が国で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化で、柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道を修錬して心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、国家、社会の平和と繁栄に寄与する人間形成の道である。
 平成20年10月10日制定日本武道協議会

◎「中学校武道必修化各道共通指導内容」を策定、文部科学省に要請
 また、武道ならではの教育効果を求めて「礼の実践」を徹底する「中学校武道必修化各道共通指導内容」を平成21年10月に策定し、文部科学省に提出して、その実現を要請しました。

中学校武道必修化各道共通指導内容◎「礼」の実践 「礼」の実践により、礼儀正しさを身につけ、伝統と文化を尊重する態度を養う。◎武道は「礼に始まり礼に終わる」 授業の始めと終わりに、姿勢を正し、心をこめて、先生と仲間に「お願いします」、「ありがとうございました」とお互いに礼をする。〇基準 1、武道全9種目に共通する武道ならではの教育効果の期待できる内容であること。
 2、すべての中学校体育教師が理解し、全国一律に男女共習で指導できる内容であること。
 平成21年10月15日承認日本武道協議会

◎『中学校武道必修化指導書』(DVD3巻付)の刊行、配付
 平成29年5月には、日本武道協議会設立40周年記念事業として、全国の中学校保健体育教員が全ての武道種目で「安全に、楽しく、効果の上がる」授業ができるよう、『中学校武道必修化指導書』(10分冊・DVD3巻付)を作成・刊行しました。
 本協議会ではこの指導書を、武道9種目の周知徹底と中学校武道必修化の充実を目的に、全国1万余校の中学校、都道府県市区町村教育委員会、全国主要公立図書館等へ無償贈呈しました。

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