武道の振興・普及

秋田県(秋田市)地域社会合気道指導者研修会

期間 平成23年11月26日(土)・27日(日)
場所 秋田県立武道館
参加者 52名
中央講師 金澤威七段、日野皓正四段

概要

 財団法人合気会から金澤講師と日野講師が派遣された本事業は通常研修会の内容のほか、中学生にどのような指導をしていけばよいか、という中学校武道必修化を見据えた内容を盛り込んだ研修会となった。受講者は慣れない動きに若干戸惑いながらも、真剣に取り組んでいた。
 金澤講師は実際に中学生を授業形式で指導した際、改めて現代の子どもたちの筋力不足を実感したという。後ろ受け身を取ったときに後頭部をぶつけたり、腹筋ができない子どもがいるというのが現状で、段階を踏まえた安全な指導が求められると説明した。
 授業において、後ろ受け身の練習は体育座りをした状態から膝を抱え込み、頭を打たないように後方に転がるといったことや、技をかける際に通常よりも低い位置から行う工夫をすることが例としてあげられた。これはどちらも金澤講師の号令で動きを確認しつつ行われた。畳に近いところから受け身を取らせるという共通の方法は、恐怖心を取り除くためだけではなく、怪我の防止にもつながるものである。また受け身を取る生徒には、技をかけられてから受け身をとるのではなく、自分から受け身を取るようにすることで、技の動きに慣れさせるようアドバイスがあった。
 本研修会は通常の研修会とは違い、時間をかけて丁寧に進められた。その分受講者たちにとっては、どの点に時間をかけて生徒に指導していけばよいか、また、一から合気道を指導することが大変難しいということを改めて考えさせるよい機会になったようだ。