武道の振興・普及

福島県(会津若松市)地域社会なぎなた指導者研修会

期間 平成25年5月11日(土)・12日(日)
場所 会津若松市ふれあい体育館
参加者 65名(教員参加11名 中学校保健体育課教員参加2名)
派遣講師 小林静子  教士(全日本なぎなた連盟) 小倉洋子  錬士(全日本なぎなた連盟)

概要

 研修会は、5月11日、12日の二日間県内の中学校教員と県内指導者、会津若松市内の高校生合わせて65名が参加して開催された。
 本研修会では、基本的に中学校の授業展開に即した形で二日間の指導が展開され、参加者の技術レベル、立ち場等に応じて三つのグループに分け、それぞれに講師がついて指導を行った。
 初日の研修では、なぎなたの振り方と有効打突、しかけ・応じについて学び、打突の指導では小倉講師が黒板を使い、有効打突について参加者と対話しながら細かい説明を行った。その後4人~6人で1組になり、一人がグループのメンバーの打突を受け、評価する方法が紹介、実践され、正しい打ち方、受け方をしっかり学ぶことがしかけ・応じに繋がっていくと、説明があった。
 初心者グループはこれとは別に足捌きや基本打突について繰り返し学習を行った。参加者は最初緊張した様子で動きに硬さがあったが、慣れて来るに従って動きがスムーズになり、時折笑顔も交えて練習するなどリラックスした様子が見られた。指導担当であった小林講師からは「頭で覚えるのではなく、体で覚えて下さい」といった具体的なアドバイスもされた。
 最後には参加者全員で当日の学習内容の発表を行い、講師との質疑応答で研修会初日を終了した。
 二日目は、まず、全員でなぎなたを振り、正しい振り方について小倉講師から、なぎなたの握り方、振った後の手の位置等、一つひとつの動作についての確認があった。その後、しかけ・応じを主に行い、最後に全体を6グループに分けてリズムなぎなたの発表を行った。リズムなぎなたについては、演武時間と、しかけ・応じ技を最低でも一つ入れる、というルール以外はカウント、号令、隊形、構成は自由に考えてよいとのルール説明があった。こうした取り組みについては、自分達だけで考えることによる教育効果、メンバー同士で多くのコミュニケーションを取ってもらうことが狙いとして挙げられた。発表の練習時間が約30分という短時間ながら、各グループはしっかり構成をまとめてリズムなぎなたを行い、いずれのグループも気迫あふれる演武を披露し、発表が終わるごとに盛大な拍手が沸き起こった。
 中学校三年間の学習範囲という非常に多くの内容を盛り込んだ研修会であったが、参加者の熱意の後押しもあり、滞りなく終了した。
 本研修会に参加した県内の高校に勤務する男性教員は、「部活動の顧問に就任したのをきっかけに、昨年に引き続いて研修会に参加しました。初心者のグループと経験者のグループに分かれていたため、少人数でじっくり学ぶことができ、初心者指導に自信がつきました。」と、研修会での成果を語ってくれた。