武道の振興・普及

茨城県(水戸市)地域社会少林寺拳法指導者研修会

期間 平成25年7月13日(土)・14日(日)
場所 茨城県武道館
参加者 59名 (教員参加6名 道場指導者参加45名)
派遣講師 藤本義政 大範士八段(少林寺拳法連盟)
中島正樹 正範士七段(少林寺拳法連盟)

概要

 研修会は、中学校武道必修に特化した内容で7月13日、14日の二日間、教員と指導者及び高校生延べ59名が参加して開催された。
 参加者は、ほとんどが有段者であり、藤本義政講師が参加者の技能向上についての講義と実技を中心に、中島正樹講師が中学生(初心者)に教えるための講義と体育授業の進め方等の講義と実技を中心に行った。茨城県においては、中学校の武道授業で少林寺拳法を採用している学校がなく、最初の一校を目指すという状況である。
 現在、全国の中学校で少林寺拳法を武道授業として採用しているのは24校。中島講師によると、中学校武道授業で少林寺拳法を根付かせるには、その中学校に少林寺拳法の部活動があり、保健体育でない教員(少林寺拳法有段者)がT.T.により体育教員を補助するのが現実的であり、それには、異動・転勤のある公立中学校よりも私立中学校のほうが有効であるとのこと。

授業作りの一例(授業時間10時間の場合)

① 礼法、基本
② 対人的技能(技の習得)
③ 演武
④ 演武試験 A、B、C評価

授業を行う上での注意点

 技を教えすぎない、技にこだわらない、集中力・落ち着き・意志の強さを養う。

道場と中学校授業の指導上の相違点

① 評価する→何ができればいいかを示す。(正しい姿勢・正しい目線)
② 多数者への指導→律動、示範、相互発表、教え合い
③ 学ぶ意欲の低い生徒への配慮→導入、講話の工夫(専門用語をはずす)
④ 安全確保の徹底(主に対人技能で必要)

参加者からの意見

 少林寺拳法が好きで、どうしてもやりたくて入門してくる道場生と、全員が少林寺拳法を好きとは限らない中学生。教え方がずいぶん違うことに気がついた(道場指導者)。やる気のない生徒、態度の悪い生徒に対しての指導をどのようにするか(道場指導者)。T.T.の打合せ時間の確保や評価基準の作成が課題である(教員)。自分が初心者の気持ちになることの大切さを痛感した(道場指導者)。少林寺拳法を続けて学びたいと思ってもらえる指導方法の模索(道場指導者)等々、参加者から多数の意見や感想があった。