記念事業特設ページ

日本武道館開館五十周年記念式典・祝賀会

約500名が参集して 日本武道館五十周年を祝う

 日本武道館開館五十周年記念式典・祝賀会は10月5日の日本武道祭終了後、会場を東京・飯田橋のホテルグランドパレスに移し、安倍晋三内閣総理大臣、伊吹文明衆議院議長、山崎正昭参議院議長、丹羽秀樹文部科学副大臣、高村正彦武道議員連盟会長を来賓に、政官財武道関係者ら約500名が集まって、盛大に挙行された。
 定刻の午後5時、三藤芳生理事・事務局長が開式を告げ、国歌斉唱の後、松永光会長が挨拶。来賓祝辞では安倍首相、伊吹議長、山崎議長、丹羽副大臣、高村会長の順に登壇した。
 次に、日本武道館の事業に長年にわたり功績を挙げた功労者の表彰が行われ、松永会長より賞状と記念品が渡された。
 祝宴では松永会長の音頭に合わせて、臼井理事長と来賓5名が鏡開きを行った。続いて、臼井理事長の発声で乾杯を行い、懇談に移った。
 懇談では安倍首相が列席者と気さくに歓談に応じるなど、終始和やかな雰囲気であった。また、前日に演武を行った昭恵夫人も出席し、首相夫妻揃っての祝宴となった。宴も闌であったが、三藤理事・事務局長の閉式の辞で、会はお開きとなった。

松永光日本武道館会長

「五十周年記念式典・日本武道祭を成功裏におさめることができました。心から感謝をしております。先輩に負けないように心を新たにして、日本の伝統文化である武道の一層の普及発展を目指して頑張ってまいります。ご列席の皆様におかれましては、今後もご協力をお願い申し上げます」

安倍晋三内閣総理大臣

「武道が我が国のみならず広く世界の人々に愛され、親しまれていることは誠に喜ばしいことです。武道の殿堂、日本武道館なくしては今日の武道の普及、発展はありませんでした。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、日本武道館が熱い戦いの場となります。大会を契機に国内外の多くの方々が武道の真髄に触れ、平和で豊かな社会づくりへと向かうことを期待しております」

伊吹文明衆議院議長

「中学校体育では日本の伝統武道が必修科目になりました。武道に脈々と流れる日本人の生き方、心根を若い人が身につけ、将来の日本、国際社会を担ってほしいという思いです。武道に流れる精神を守りたいと設立された原点を再確認し、新たな百年の歴史に向かって、発展されることを心から祈っております」

山崎正昭参議院議長

「貴館は我が国の誇る武道を広く奨励し、青少年の健全育成と国家の発展、ならびに世界平和の実現に向け、中心的な役割を果たしてこられました。中学校において武道が必修化され、子供たちが我が国固有の伝統と文化を学ぶことは誠に意義深く、その可能性に期待が寄せられています」

丹羽秀樹文部科学副大臣

「武道が多くの人々に親しまれ、諸外国でも普及発展していることは、皆様のご熱意とご努力の賜物であり、深く敬意を表します。今後も武道振興の中心的な役割を果たし、武道を通した幸福で豊かな社会の創出に貢献なさることを期待いたします」

高村正彦武道議員連盟会長

「日本武道館は長い間、中学校武道を必修にしようと取り組み、教育基本法が改正された流れの中で武道必修が実現しました。現在、日本武道館はその授業内容を充実させようと取り組んでおられ、大変ありがたいことです。日本武道館、そして、日本武道のさらなる発展を心からお祈り申し上げます」

功労者一覧

  • 塩川正十郎(しおかわ・まさじゅうろう)

     大正10年生まれ。昭和19年慶應義塾大学経済学部卒業。42年衆議院議員初当選、以後11回当選。内閣官房副長官、運輸大臣、文部大臣、内閣官房長官、自治大臣・国家公安委員長、財務大臣などを歴任。平成10年日本武道館会長に就任(~19年)。現在、東洋大学総長。勲一等旭日大綬章受賞。

  • 井上裕(いのうえ・ゆたか)

     昭和2年生まれ。24年東京歯科医学専門学校卒業。36年医学博士。51年衆議院議員初当選。55年参議院議員当選。以後連続4回当選。58年大蔵政務次官。平成2年文部大臣。参議院予算委員長、弾劾裁判所裁判長、参議院議長を歴任。平成11年日本武道館常任理事、19年理事長。16年度武道功労章受章。20年逝去、享年82。

  • 岩間英太郎(いわま・えいたろう)

     大正10年生まれ。昭和21年文部省入省。49年事務次官。51年国立競技場理事長。57年日本体育大学並びに同短期大学学長。58年全日本学生空手道連盟理事長。60年全日本空手道連盟特別顧問。日本武道協議会武道功労表彰審議会委員(~20年)。22年逝去、享年91。

  • 鳥居泰彦(とりい・やすひこ)

     昭和11年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、41年同大大学院経済学研究科博士課程修了。米国スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校留学を経て、51年慶應義塾大学経済学部教授。平成元年同学部長。5年慶應義塾塾長、理事長兼大学長(~13年)。13年中央教育審議会会長(~17年)。21年日本武道協議会武道功労表彰審議会委員。現在、慶應義塾学事顧問、全日本学生剣道連盟会長、全日本剣道連盟顧問。

  • 福島林邨(ふくしま・りんそん)

     昭和6年生まれ。32年田邉古邨に師事。33年東京学芸大学書道専攻科修了。44年書道同文会竹堂賞受賞。48年書写技能検定協会審査員。58年書道一元会理事長。59年和洋女子大学教授。62年全国大学書写書道学会常任理事。63年書道一元会展文部大臣賞受賞。平成14年和洋女子大学名誉教授。15年国際書道連盟展招聘審査員。日本書写技能検定協会理事。日本武道館では平成4年月刊「書写書道」編集委員、21年同編集顧問。

  • 栁下昭夫(やぎした・あきお)

     昭和2年生まれ。27年國學院大學文学部卒業。29年東京学芸大学付属小金井小学校教諭。43年町田市教育委員会指導主事。44年東京都教育庁指導主事・副参事。54年文京区明化小学校長、60年文京区誠之小学校長。全国連合小学校長会会長。61年初等中等教育連合会会長。国語審議会委員。62年日本教育会副会長。日本武道館では平成3年の月刊「書写書道」創刊から編集委員。20年同編集顧問。