武道の振興・普及

愛知県(名古屋市)地域社会なぎなた指導者研修会

期間 平成25年12月21日(土)~22日(日)
場所 愛知県武道館
参加者 30名(教員参加:高等学校保健体育科教員1名)
派遣講師 福田啓子 教士(全日本なぎなた連盟 スポーツ医科学委員)
松井亮子 錬士(全日本なぎなた連盟 普及委員)

概要

 研修会は2日間開催され、参加者は県内の高等学校保健体育科教員1名、地域の指導者23名、指導者を目指している大学生6名と、ほとんどの参加者が授業協力者としての研修会となった。
開校式では、愛知県なぎなた連盟 小林静子理事長より「この研修会で、技術や自己の反省だけでなく、指導者としての疑問・不安を解消してください」との挨拶に続いて、福田啓子講師より「武道としてのなぎなたを通して、相手を大切にする心を養うことを伝えてください」との挨拶があった。
 初日は、まず参加者を教士から三段までのグループと二段以下の2つのグループに分け、三段以上は中央講師の福田講師と地元講師の小林講師が、二段以下は中央講師の松井講師と地元講師の与語講師が指導し、両グループとも一対多数による上下振りや打突の練習、二人相対によるなぎなたの正しい刃筋の振り下ろし方やしかけ・応じなどから、技の見直し確認を行なった。次に、三段以上の参加者には、上級者として技術向上ばかりだけでなく、生徒・初心者に対しての指導法の確立、二段以下の参加者には、正確な技術を会得しつつ、それを生徒・初心者に対してどのようにして伝えるかなどそれぞれ教わった。
 午後は、福田講師による「なぎなた指導に必要な基礎理論」の講義を実施し、肩の力の抜き方やなぎなたを振る際の筋肉の動きなどを中心に理論を展開した。
 実技では、午前中と同じく2つのグループに分け、二人相対によるしかけ・応じ、全日本なぎなたの形など、技術指導を交えながら指導法を実施し、初日の研修を終えた。
 2日目は、初日に学んだことをお互いに実践し、初めて習う生徒でもよくわかるような授業の進め方など中学校武道必修化を見据えた研修を行った。講師からは、なぎなたの専門用語だけでなく一般に通用する言葉などを用い、わかりやすく説明をするようにとの指導もあり、参加者は初心者への指導の難しさを改めて実感していた。

参加者からの反応・感想
 日頃、高校生を対象に授業と部活動の指導をしている。言葉の使い方が難しく、説明の仕方に苦労しているが、この研修会で講師の方に表現方法なども教えていただくことができ、非常に勉強になった(高等学校教諭)。地域のなぎなた教室で初心者を教える機会が増え、なぎなたの教え方に悩んでいたが、今回受講してその不安が少し解消できたと思う(外部指導者)。社会体育と違い、授業では限られた時間の中で評価をしなければならないという難しさを感じた(外部指導者)。市の委託により小学校と中学校において地域指導者として年10回程度教えているが、児童への指導の難しさを痛感している(外部指導者)。との感想を述べていた。