武道の振興・普及

鹿児島県(鹿児島市)地域社会剣道指導者研修会

期間 平成22年8月26日(木)・27日(金)
場所 鹿児島県総合スポーツ体育センター武道館
参加者 49名
中央講師 福本修二範士八段、佐藤義則教士八段

概要

 冒頭の講話で福本講師が特に強調したのは、授業においては剣道が嫌いな生徒や興味のない生徒がいるため、1つの型にはめて授業を展開してはいけないということだった。それを踏まえた上で教師と生徒が一緒になって問題を解決、成長していく「共学」が重要だとつなげ、最後に、目標に到達するまでの過程が教育そのものだと締めくくった。
 その後行なわれた佐藤講師の実技では、授業の導入部分で、生徒たちが持っている侍のイメージ・伝統的行動を例にとり、礼儀や相手を尊重し、自分を律する態度を学ばせる方法を説明した。ただ注意するのではなく、生徒自身に注意を促す指導をするようにと念を押した。午後からは新聞紙を丸めて作る新聞刀を1人1振りずつ作成し、新聞刀を持っての立礼・座礼の練習、スキップのように歩を進めて行なう踏み込み練習、グループを作っての声出し練習を行った。受講者が終始笑顔で行ない、同時に真剣に取り組んでいる様子は、まさに授業を受けている生徒のようだった。
 研修会2日目に福本講師から、義務教育は選ばれた生徒への教育ではないので、特に指導者の技量が問われる。普通では考えられないようなものを用いる佐藤講師の指導法は、あくまでも例のひとつでしかない。学校や生徒の段階に応じた教育指導をしてほしい、という思いが伝えられた。
 2日間を通して、佐藤講師の実技は生徒の興味を無くさせないような工夫や、剣道が嫌いにならないような工夫が凝らされていた。例えば、正座を長くすることによって伴う痛い、という感覚を正座の時間を減らすことによって緩和したり、グルーピングにおいては仲間はずれを作らないようにするために、指導者が指示を出すようにするといった細やかな配慮がなされていた。
 午後の実技では整列をして全員で礼をするところから始め、各自でグループに分かれ、体操から防具 の着装までを15分以内に完了させるまでの一連の流れを行った。それの後の体操では、対人的なものを より多く組み込むとよいとのアドバイスがあった。竹刀を使った実技を終え、最後の締めくくりとして 佐藤講師から、今回の研修会で行なったことをもとに指導者一人ひとりが、学校やクラスの実情に合わ せて指導してほしい旨の話があり、2日間に渡っての研修会が終わった。