武道の振興・普及

鹿児島県(鹿児島市)地域社会空手道指導者研修会

期間 平成24年10月27日(土)~28日(日)
場所 鹿児島県総合体育センター
参加者 45名
派遣講師 金澤 実教士七段、日下 修次教士六段

概要

 研修会初日は、平成25年度から施行されるルール改正に伴う内容の研修会を実施してほしい、という鹿児島県空手道連盟からの強い希望を受け、金澤講師による「空手道とKARATE」というテーマで講義が行われた。その席で金澤講師から、2011年の段階で新ルールを適用した大会は世界的に行われており、日本も柔軟に対応すべきだという内容の講話があった。また、続いて行われた各流派の歴史紹介のあと、偉大な空手家たちが流派を越えて技術交流・共同研究を行っていたことになぞらえ、鹿児島県もひとつになり新ルールに適応していくよう呼びかけがあった。
 日下講師による実技指導では冒頭に、授業で行う空手道は、あくまで空手道の入り口なので、痛い・怖いという感情を払拭すると同時に、くれぐれも安全な指導を心掛けるよう指導があった。その後、受講者たちをグループ分けし、声の大きさや同時性を評価基準にする団体演武を行った。
 休憩を挟み、引き続き日下講師から基本的な攻撃・防御の説明があった。このとき、必ずローテーションで行い、左右・攻守を交替するよう指導された。また、生徒がついてこれないような指導は好ましくなく、段階的指導を心掛けるよう注意された。
 2日目の研修会ではルール改正についての講義と実技指導がなされた。今回のルール改正では、強い空手道を目指すという大きな狙いがあるため、審判は得点になるポイントをしっかり把握することが必要だと説明された。また、強い空手道を目指すという一環から、子どもたちの競技中の誇張表現や反則行為にも厳しい態度で応じるよう指導があった。
 本研修会の最後には金沢講師から「審判力の向上は競技力の向上につながる」という言葉があり、競技者だけが技を磨くのではなく、審判も新ルールに沿った正しい判断をすることが競技者の中に強い空手道を根付かせるということが受講者たちに伝えられた。