武道の振興・普及

静岡県(藤枝市)地域社会なぎなた指導者研修会

期間平成26年6月21日(土)~ 22日(日)
場所静岡県武道館
参加者41名(地域社会及び外部指導者中心)
中央講師 榎戸二三枝 教士(全日本なぎなた連盟評議員・審査員)
今浦 千信 教士(全日本なぎなた連盟普及委員)

概要

 静岡県内の中学校においてなぎなたを採用している学校がなく、今回参加した人は全員静岡県なぎなた連盟所属の経験者であったが、今後なぎなたが採用されることを見越して、外部指導者を中心とした研修会となった。
 開校式では榎戸講師より「中学校の体育の授業で武道が必修となってから今年で3年目となります。皆さんには外部指導者として学校現場において指導するため研修を受けていただきます。また、講師の今浦先生は、中学校武道必修化に関連した仕事をしています。現場の状況をよく聞いて、今後の指導に役立ててください。」と挨拶があった。
 開校式の後、今浦講師による講話「中学校、高等学校の現場の状況」と題して、外部指導者の立場について話がなされた。外部指導者が保健体育科教員と協力して教えやすい授業にし、未経験の教員が教えることが出来るようにすること。また、礼法や生徒同士による仲間との接し方など、中学校武道必修化の現状や、外部指導者としての心得が話された。
 実技では、なぎなたの持ち方、持ち替え方を基本を崩さずに簡単な言葉で教える方法や、なぎなたを持ったときに、周りとぶつからないように間合いを取るといった基本的なことを改めて指導することの大切さを説明した。
 午後はAグループとBグループの2つのグループに分かれ、Aグループは榎戸講師が、Bグループは今浦講師が指導をした。両グループとも2人一組になり、演技競技の「しかけ・応じ」の1本目から7本目までを、なぎなたの持ち方、構え方などの基本の指導法を中心に行い、初日の研修は終了した。
 2日目は、榎戸講師の講話「なぎなた稽古の心構え、指導の心構え」が行われ、自身の指導法や稽古においての体験を交えての講話を行った。
実技では、前日同様、2グループに分かれて「しかけ・応じ」の指導法が行われ、両日とも、受講生同士がお互いに注意しながら行い、指導者としての自覚を持たせた研修となった。
 午後は、全日本なぎなたの形を1本目から5本目を実施し、指導のポイントを抑えながら時間いっぱい行い、研修会は終了した。
 参加者の中で、地域で小学6年生を対象にした武道教室が毎年行われ、なぎなたの部で講師をしている人がおり、「参加している子供達はなぎなたを持ったこともない子がほとんどで、持ち方や構え方からの指導になる。指導者や指導内容によって生徒達の心構え等に差が出て、指導法の重要さを痛感している」との体験を報告した。

今浦講師による講話
「中学校・高等学校の現場の現状」
なぎなたの振り方の指導法。角度について。
なぎなたが周りの人に当たらないように間合いを取る
2グループに分かれて、しかけ・応じの指導法

各グループによる間合いの取り方

榎戸講師による
「なぎなた稽古の心構え・指導の心構え」
Aグループ しかけ応じ
グループ しかけ・応じ
全日本なぎなたの形指導法