武道の振興・普及

山口県(山口市)地域社会剣道指導者研修会

期間 平成26年11月6日(木)~7日(金)
場所 維新百年記念公園スポーツ文化センターレクチャールーム
参加者 25名(中学校教員9名、高校教員2名 段位を持たない参加者7名)
派遣講師 藤原崇郎範士八段、牧瀬憲保範士八段

概要

 山口県内中学校の武道授業実施種目は、県内155校の内柔道が132校(85.2%)、剣道は23校で行われている。県内での剣道実施校を増やすため、指導者に剣道の魅力を再認識してもらうことを目的に、基本的な指導法を中心に研修が行われた。

 はじめに、藤原講師が剣道を指導する際、心がけるべきことについて講義を行った。
・剣道の作法は、自分の身を守ることにつながっている。
・指導者が正しい基本を身につけることが大切。
 続いて竹刀を持って素振り、足捌きから踏み込みと基本動作の研修を行った。
 午後は、木刀による剣道基本技稽古法。牧瀬講師から「基本技稽古法には、一足一刀の間合い、打突部位、残心を指導するのに適している。模範を示せるようにしっかり稽古してほしい」と指導があり、初心者は経験者と組み、アドバイスを受けながら研修を行った。

 2日目午前は、二人一組となり、準備運動を兼ねた足捌きの練習。また、竹刀を使って遊びの要素を取り入れて生徒の関心を持たせる方法、バレーボール、新聞紙を使ってゲーム性を取り入れたものを紹介し、初めて剣道に取り組む生徒にあきさせない工夫も必要だと説明があった。
 午後は、防具を着けて研修内容の復習を行い、最後に質疑応答が行われた。
Q:10時間の授業時間でどこまで教えればよいのか。
A:ポイントを絞り、あまり欲張らないことも大事。
Q:木刀による基本技稽古法は、防具を着用してもよいのか。
A:積極的に行ってほしい。
Q:伝統や礼儀作法をどの程度教えたらよいか。
A:座礼、黙想、立礼、左座右起などは指導してほしい。
Q:防具の購入や管理について
A:予算の関係で購入が難しい場合、レンタルなどもあるので検討してほしい。

◇参加者の声
▽中学校教員(男性):基本から教えていただき、不格好ではありましたが、何とかできるようになり、少し達成感を得ることができました。
▽中学校教員(女性):学んだ指導法を少しでも授業に活かしていきたいと思います。

藤原講師が剣道指導について講義

刀を扱う所作が剣道につながっている

木刀による剣道基本技稽古法の研修

遊びの要素を取り入れることも効果がある

指導者は基本に忠実な指導を心がける

防具のレンタルを利用する方法もある